囚われの山
伊東 潤
世界登山史上最大級の遭難―1902年の八甲田雪中行軍遭難事件。199人もの犠牲者を出した痛ましきこの大事件に、歴史雑誌編集者の男が疑問を抱いた。鍵を握るのは、120年前の白い闇に消えてしまった、ひとりの兵士。男は取り憑かれたように、八甲田へ向かうのだが…。未曽有の大惨事を題材に挑んだ長編ミステリー。