おいしくて泣くとき
森沢 明夫
無料で「こども飯」を提供する『大衆食堂かざま』。 店のオーナーの息子・心也は、怪我で大好きなサッカーができなくなり、中学最後の夏休みを前に晴れない気持ちを持て余している。 また心也は、時々こども飯を食べにくる同級生のことを気にしていた。 一人は夕花。クラスから疎外され、義父との折り合いも悪い。もう一人は金髪パーマの不良、石村。 友情と恋心、夏の逃避行。大人たちの深い想い。 〈子ども食堂〉から始まる思いやりの連鎖が、温かな奇跡を呼ぶ。傑作長篇、待望の文庫化!