菊次郎とさき
ビート たけし
 「おまえなんか、死んじまえ!」事あるごとに息子を厳しく叱り飛ばし、強烈な思い出を遺して逝った母。人一倍照れ屋で小心者、酒なしには話も出来なかった父―。
 病床の母を見舞う道すがら、幼き日からの父母との記憶を辿る「SAKI」。母の通夜後、号泣した著者が溢れんばかりの愛情で綴った「北野さきさん死去」など、懐かしく暖かい珠玉の三篇。兄・北野大があとがきを添える