ひとたびはポプラに臥す(4)
宮本 輝
死とは、いかなるものなのか―。
著者は思う。私はなんのために人間として生まれてきたのか。私たちはどこにいようと、死をポケットに入れている。
宿願の地・クチャからカシュガルを経てヤルカンドへ。虚しさと荒涼とした寂寥が募り、胸に去来するのは生きることの意味ばかり。答えを捜し旅はまだつづく。