ゲームの名は誘拐
東野 圭吾
 広告代理店のプランナー・駿介は、担当していた自動車メーカーの副社長・葛城の指示でプロジェクトチームから外されてしまう。自信家の駿介は納得できず、深夜、葛城の屋敷に抗議に出かける。が、チャイムを押すこともできず立ち去ろうとした時、葛城の娘・樹里が塀を越え外に出てくるのを目撃する。声をかけると家出してきたという。駿介は、彼女を人質にして誘拐というゲームを葛城に挑むことに……。  犯人サイドの視点からだけで描かれた異色の誘拐小説。