蝶のゆくへ
葉室 麟
「蝶として飛び立つあなた方を見守るのがわたしの役目」と語る校長巌本善治のもと、北村透谷や島崎藤村、勝海舟の義理の娘クララ・ホイットニーらが教師を務め、 女子教育の向上を掲げた明治女学校。念願叶って学び舎の一員となった星りょう(後の相馬黒光)は、校長の妻で翻訳家・作家として活躍する若松賎子、従妹の佐々城信子、 作家の樋口一葉、翻訳家の瀬沼夏葉をはじめ、自分らしく生きたいと願い、葛藤する新時代の女性たちと心を通わせていく―。