父 相田みつを
相田 一人
 父ほど、純粋に我儘な人間には出逢ったことがない。
 貧乏暮らしながら、紙や筆や墨は常に最高のものを使い、借家生活の中で立派なアトリエを構え、書家としてのこだわりを徹底して貫き通した相田みつを。幼い頃から父の深い愛を受け、作品の誕生を傍らで見てきた一人息子の一人氏が父の思い出を追懐する。